基地ログ!

旅するカッパのチャノマハウス。時々開店、河童バー。

旅の途中

11月の終わりの日、庭のナスを食べた。

 

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ジムのサウナで、二週間前に痛めたムチウチの首を温めたあと、ロッカーを開ける。

 携帯に、「 🍆 」ダーからのメッセージ。

 ナスを料理しろってさ。

 

もう11月だというのに、ロサンゼルスは相変わらず暖かい。

今年は、15ガロンのポットで育てたナスが、

今も花をつけていて、時々、こうして食卓に並ぶ。

 

ナスくん達がキッチンにやってきて、

「ほら、見ろよ!オレ達、ぴかぴかだろ?」って

自慢してるように思えるほど、立派なナスくん達だ。

 

事故で弱ってた私の気持ちを、

濃い紫のぴかぴかは、元気にしてくれる。

 

今度、寝たきりになるなら、

お庭の見えるところにベッドを置こう。

 

そんなことを考えてたら、ある女の子に出会った。

 その子は、もう人間としては、この世にいないけど、

彼女が病に倒れてから、ずっと書いていたブログを、

読ませていただいた。

 

www.huffingtonpost.jp

 

 

 残りの人生がちょっと短くなるかもしれないってわかったからって、

何かを急に変えなきゃいけないとか、

特別なことをし始めるとか、

多分、自分は、そういう死ぬまでの生き方はしないんじゃないかと思う。

 

このデザイナーの女の子は、

癌だとわかった後に、毎日をそのまんま続けていくことを選んだ。

その日常がブログに綴られる。

29歳で亡くなった彼女、私の上の娘と同じ歳だ。

 

この子は、最後もギリギリまで一人暮らしをすることを選んでる。

お母さんと同居するようになったのは、

本当に最後の最後、自分で自分のことができなくなってから。 

 

私の娘でもないのに、

なぜか、その彼女の選択や生き方が、

とっても誇らしくて、

私は、いつも書きかけてやめてしまうブログを

今日は書き切ってみようと、

ちょっと頑張ってる。

 

もっとたくさんの人に、

彼女に出会ってほしくって。

 

私たちは、死を忘れているけれど、

死は決して、私たちを忘れていない。

 

それ、どこで読んだ言葉だったかは忘れたんだけど、

時々、心の底から取り出してみる言葉だ。

 

だから、毎日が大事。

だから、普通の1日を好きになれる生き方をしたい。

 

そんな今日は、

明日が誕生日の私にとって、

54歳最後の1日です。

(日本時間では、もう2日になってるけど)

 

 

朝からジム来て、

サウナ入って、

運動して、

ロビーでラップトップ開いて仕事して。

 

まるでバケーションのような1日。

珍しく、ラップトップの前にがっつり座って

ブログ書いてるのも、この記事に出会ったから。

 

小さなことかもしれないけど、

小さな大事なことがたくさんあって、

そのひとつひとつを愛おしいなと思える日々。

 

私はそんな旅の途中です。