基地ログ!

旅するカッパのチャノマハウス。時々開店、河童バー。

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

PTSDを生きる 〜「この世界の片隅で」沈黙する〜

「ずいぶん、淡々と話すんですね」 そう言われる度に思った。 「じゃあ、どういうふうに話せばいいんですか?」 *1 メキシコに亡命してきたチリ人のボーイフレンドが デモに巻き込まれ、不当逮捕されて、行方不明になり、 自分も、別の場所で、パスポート…

空が落ちる 〜 ドラマへようこそ!

アメリカの新しい大統領、トランプ氏への抗議デモが各地で起こっている。 先週の日曜日のロサンゼルスのダウンタウンでのデモも凄かった。 でも、私は行かなかった。いや、行けなかった。 (Smoky Hallowのフォトスタジオの壁) 行かなかった。やることがあ…

「怖いもの、なくなるわよ」と姐さんは止めた。〜脱出先はメキシコ〜

「若い娘がメキシコなんて行っちゃうの、どうかしらね。」 と、クレちゃんが、ボブの黒髪の間から、クリクリとした目を光らせて言う。 私は、まずメキシコに行くと決めた。 そして、メキシコに住んでいた、母の友人のクレちゃんのとこに、相談に行った。 じ…

チンチロリンと崖っぷち 〜関西の日々〜

チンチロリーン お椀の中で、サイコロが踊る。 私をここに連れてきたタクシーのおっちゃんが、サイコロを転がすのを眺める。 「運が悪かったなぁ。まあ、しゃあない。 逃げたもん、追っかけていっても、あんまりええ事はないわ」 自転車の放浪が終わり、奈良…

ホームレスの翼〜18歳の自転車放浪

17歳で家出した。 向かった四国の新長谷寺では、住職さんが暖かく迎えてくれた。 人の親切が痛かった。でも、どうしても、生きたかった。自分を生きたかった。 その生き方がわからなくて、誰にも聞けなくて、駆け込んだお寺。 翌朝、住職さんが、こたつの…

生まれた時から家出娘だった私が、本当に家を出るまで。

ものごころついた時から、私は、「家を出る」と言ってた。 そう教えてくれたのは、戦前、母の両親が営んでいた呉服屋に、 母の子守として奉公できて、戦後、呉服屋がなくなってからも、我が家にいて、私たちの面倒を見てくれてたおばあちゃんだった。 「わた…

私の「まいにち」をつくる人たち

「あなたは何をする人ですか?」 と聞かれたので、私は、私の日々を一緒に過ごす人や、一緒に過ごしたいと思う人や、私の世界を一緒に作ってくれる人たちの写真を並べてみることにしました。 去年の11月のAirbnb Openというイベントがあって、それに参加した…

動かされる快感

ひとりの金融マンの英国人が、ある日、職業を変えようと思った。もうこれ以上、人間を数字だけで認識する世界にいたくないと思ったと言う。 彼が選んだビジネスは、牡蠣。20年経って、その英国人はロサンゼルスのブレントウッドという高級住民街のファーマ…