基地ログ!

旅するカッパのチャノマハウス。時々開店、河童バー。

私の「まいにち」をつくる人たち

 「あなたは何をする人ですか?」

 

と聞かれたので、私は、私の日々を一緒に過ごす人や、一緒に過ごしたいと思う人や、私の世界を一緒に作ってくれる人たちの写真を並べてみることにしました。

 

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去年の11月のAirbnb Openというイベントがあって、それに参加した日本から来たAirbnbのホストさんが、共通の友人を通して、我が家に遊びに来てくれました。

 

その時に、他のホストさんたちもやってきて、私たちは、カズンズというグループを作りました。民泊のAirbnbを始め、もっとシェアリングのコンセプトを広めて、住みやすい世界を作っていこうといういうことで。

 

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巨大ポッキーの箱で作ったカズンズの看板。Airbnb Openの時に、持って歩く。

 

「カズンズ」というネーミングは、友達以上、家族未満、つながっているけど、いっつも一緒じゃなくてもいい、でも、時々会ったりする、ちょうどいい関係ということと、そのつながりで、いざという時は、お互い助け合ったり、協力しあったり、できたらいいね!というイメージでつけました。

 

そして、カズンズとして、日本の稼業のお手伝いをするネットワークを作ったり、

継いでくれる人のいない第一次産業などの問題点を調べて、できることをしてみようということで、まず、最初の企画として、牡蠣ツアーというのを立ち上げました。

 

ちょうど、共通の友人を持つ彼女の友人で、うちから車で10分のところに住んでいるマリちゃんが、牡蠣が大好きで、牡蠣ツアーを企画することにしたのです

 

で、たまたま二人が気になっていたトーランスという町にできた牡蠣ショップを訪ねて行ったら、なんと、私たちにもお手伝いできることがたくさん見つかったのです。

 

 このトップの写真は、昨日の日曜日、そのお店が出店しているイベントで、マリちゃんと、オーナーのマークさんが牡蠣をシャックしているところです。最初に持って行った牡蠣がお昼過ぎには完売するという、大盛況ぶり!

 

二人とも、とても素敵な、牡蠣Loverです。

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次の写真は、うちのゲスト(民泊やってます)です。

 

アディは、某IT系の大企業のセールスマン。会社に毎日通うのではなく、いつも、ネットで仕事してます。

 

去年の11月から滞在している彼は、陽気で、スノボーしに週末は山に行ったり、毎日ジムに通ったり、時間のある時は、スタートアップコンテストなど、ネットで見つけた面白そうなイベントに参加したり、クラブに行ったり、趣味も多彩で、元気な青年です。

 

今日は、そのアディの誕生日。

 

ジムの帰りに、大量の健康食品を買ってきて、撮影中。

 

"This is my birthday present for me! "

 

今日は、昨日まで長期滞在していた、ニューヨークのジャズミュージシャンの使ってた部屋に移ります。

 

”You got a new room for new you! Sounds good?"

 

彼がリクエストしていた部屋を提供するのが、私たちからのプレゼント。

 

そのジャズミュージシャンも常連さんで、サーフィンしにウチに定期的に来るようになりました。次回来る時は、ピアノのある家かレストランで、彼のライブを企画しようと話しています。

 

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Happy Birthday, Adi!

 

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私がやってる民泊「チャノマハウス」には、毎週金曜日に、ロサンゼルスの人気フードトラックKOGIがやってきます。

なんで?という問いに対する一番短い答えは、フードトラックが好きだから。w

 

一番長い答えは、私もフードトラックをやってて、そもそも、このチャノマハウスの物件を見つけたのも、自分のフードトラックを置きたかったから。私のフードトラックは、ストリート復活を目指して、今、修理を待ってるところです。

 

なんでフードトラック?と、突っ込まれると、「移動できるものが好きだから」と「好き」で答えてもいいんですが、それでは、多分、私が他のことをやってる理由が分からないと、ますます、混乱する人もいるようです。

 

私は、コミュニティをデザインしたいんです。

もしかしたら、自分がずっと住むかも知れない、このロサンゼルスという町を、もっと住みやすくしたいと思っているのです。

 

ロサンゼルスは、車社会です。この町に住んでる日本人の多くは、日本食は、主にサウスベイというところにある日系のマーケットに買い物に行きます。でも、年をとったり、体を壊したりすると、誰かの運転に頼らなければならなくなります。レストランも同じです。

 

キッチンごと移動できるフードトラックは、使い方によっては、その問題を解決できるかもしれません。

これは、フードトラックを始めた理由のほんの一つですが、私の中には、そんな妄想がいつも駆け巡っています。

 

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 先週の金曜日は、いつものKOGIのトラックが故障して、別のトラックでやってきたので、バナーをかけて、わかるようにしてます。マルコ、いつもありがとう!

 

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先週の木曜日、チャノマハウスのキッチンに集まってくれたお友達。

今度、お手伝いすることになった、牡蠣のトラック The Jolly Oyster のメニューを一緒に考えてくれてます。

 

チャノマハウスでは、誰か日本からお客さんが来たり、誰かが美味しいものをシェアしたい時などに、「河童バー」ということで、集まることがあります。私の昔から使ってる、ネットでのハンドルネームが「かっぱ@ロス」だったりするので、その名前になりました。

 

去年、何回かやってみて思ったのは、確かに楽しいんだけど、私には物足りない。

何が物足りないかっていうのを考えた時に、

 

「未来をじっくり語れない!」

 

というのが、その原因だと気付きました。

 

ので、今年からは、未来のことを話せるメンツで、建設的なテーマで開催します。

人数を集めることは、いつでもできるし、集まるだけ、楽しいだけの宴会なら、いろんなところでやってるので、河童バーは、かっぱの都合で、未来を作る場にします。(宣言!)

 

この日は、牡蠣の開け方(シャック!)を、マリちゃんがみんなに教えて、有意義な時間となりました。また、ひろ子さんをはじめ、お料理得意な人たちの意見や、アメリカ永住組の貴重な意見がたくさん頂けて、ありがたかったです〜!次のイベントもよろしくお願いします!

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牡蠣ラーメン、牡蠣焼きそば、もちろん生牡蠣も食べて、牡蠣フライまではできなかったけど、お腹いっぱいになりました。牡蠣焼きそばは、土曜日のLa Canadaのファーマーズマーケットで好評でした!

 

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私の住んでるロサンゼルス空港の南の小さな町、エルセグンドは、この写真のマンハッタンビーチと空港の間にあります。

 

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このエルセングンドという町に引っ越すのを決めたのは、カービー、私の旦那様です。

上の娘が小学校に上がる前に、彼は、それまで住んでいたパサデナの友達の家を出て、ビーチの近くに住みたかったようで(サーファーです)、自分で色々調べていたようです。

 

「学校もいいし、ロサンゼルスで一番犯罪率が低いから」

 

と、一度、見に行こうと、見に行きました。

 

カービーは、日系4世で、ロサンゼルス生まれ、ロサンゼルス育ち。

私たちが知り合ったのは、80年代半ばの東京。バブルがはじけ始めた頃でした。

 

今でこそ、Husbandだと人に紹介するのも、慣れてきましたが、私たちは、ずっと友達みたいな関係です。

 

結婚しようと思って、結婚したわけでもないので、本当に、「家族」になるまでに、ずいぶん時間がかかりました。

 

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エルセグンドの高校は、テレビドラマ「OC」をはじめ、多くの映画の撮影現場として使われている美しいキャンパスです。確かに安全そうな町で、住みやすそうでした。

 

空港を見渡せる坂の上で、空港をさしながら、カービーが言いました。

当時、私はまだアメリカでの運転免許も持っていなくて、パサデナで通ったコミュニティカレッジにも、自転車で行ってたのです。

 

「ほら、ここなら、喧嘩して、日本に帰りたくなっても、すぐに飛行機に乗って帰れるだろ?」

 

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その時のカービーの顔を、私は覚えてません。

 

半分冗談で、半分本気だな、こいつ。ってことだけは伝わりましたけど。(^^)

 

私は、その後、車の免許も取って、日本にも何ども行ってます。

でもなぜか、喧嘩して帰ったことはありません。

 

今は、もう両親もいないし、帰る場所も、ほぼないに等しいのだけど、

その前から、私のホームは、カービーがいるところになってました。

 

こんな人たちと一緒に、私は、まいにちの世界を作っています。

もっと沢山、登場人物はいますが、とりあえず、ここ一週間のメインの登場人物。

 

え?まだ、私が何をする人かわからないって?

 

私は、自分の心の平和を保ちながら、未来を建設するための毎日を作る人です。

 

そう努力しています。

 

そのために、やった方がいいなと思うことは、優先順位をつけながら、何でもやっちゃうというスタンスです。だから、「これ!」ってひとつには決められないし、決めない。決めちゃうことで、優先順位が違ってくることもあるし、目的の本質的なところから外れてしまうかもしれないからね。

 

こんな生き方する人、これからもっと出てくると思う。

そして、人も世界も、もっと自由になる。

 

少なくとも、私はそんな妄想をまいにちしてる。

それが、何かに反対したり、人を批判したりするより、本当に自分が作りたい世界を作るための一番の近道だと教えてもらったから。

 

ほら、ジョン・レノンの歌にもあるじゃん。

Imagine 想像してごらんよ、ってね。

 

動かされる快感

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ひとりの金融マンの英国人が、ある日、職業を変えようと思った。もうこれ以上、人間を数字だけで認識する世界にいたくないと思ったと言う。

 

彼が選んだビジネスは、牡蠣。20年経って、その英国人はロサンゼルスのブレントウッドという高級住民街のファーマーズマーケットに立って、牡蠣を売っていた。

 

彼のストーリーを聞いたのは、その日が二回目。 一回目は、私達の住んでいる町にある、日系マーケットの外にあるテーブルで。そして、二回目は、そこから30分以上かかるブレントウッドへ。

そして、そこで、翌日、彼の住んでいる町へ行くと約束した。

 動かされる快感を楽しみたい。

 

 

シェアエコノミー症候群!日本のわけぇもの達 ①エアビの「るってぃ」

自由の女神も泣いている@トランプショック

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 さっき、LAに帰ってきたばかりなんすけど。

 帰ったら、アメリカがトランプ王国になってて。

 もうビックリするやら。何か嫌な予感が当たっちゃったなというか。   

 3週間の旅(長過ぎ。次からは二週間以内にしよう)

 最終日は、バンコクー上海-ロサンゼルスのフライトを終えたところに、

 いきなり、トランプが大統領になったショック。

 アメリカ、やばいわー。

 8年前に、オバマ大統領が選ばれた時は、

 アメリカ、すごいわー。

 ってね、黒人のコミュニティの映像見ながら、涙ぐんだものでしたが。

 

 世界って、激変するのねー。リーダー変わるだけで。(あまり変わらないのは日本だけ?)

 タイでは、私が出発する前に、国王様がお亡くなりになって、町が黒一色だったし。

 いたるところに、この方の写真が飾られておりました。

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 とりわけ、この写真が私は好きだったので、記念に、ここに貼っておきます。(あんまりこの記事とは関係ないけど)

 

 さて。

 ここで、周囲と一緒になって、これからのアメリカと世界を憂えてみるという選択もないことはない。なんせ、世紀の一大イベントだったのだし、そこに便乗するのも楽しいかもと思いつつ、いや、べつにそこで、自分が意見言ったって、他の人たちとそれほど変わることもないし、それは、大統領選を追い続けた人たちにお任せすることにして。

 それより、日本、タイ、上海と回ってきたホカホカのうちに、シェアしたいことを、書き留めることにしようっと。時差ぼけバリバリで、全然、眠気が来る気配もなし。こういう時に、書くネタとして選ぶのは、やっぱ、出会った人たちのことかな。出会えた感謝も込めて。ということで、続くかどうかはわからないけど、

 

シリーズ「日本のわけぇもの達」。

 

 今回も、出会った若者の多くは、閉塞感あふれると言われる日本の中で、それぞれ、一生懸命、何かに挑戦していて、その行動力は、やっぱ、どっか「バカ」じゃないと出来ないよね、って思う。バカになって、エイッてさ、一歩飛び出す勇気。そういうの見てると、自分も、もっとバカになろうって思えてくる。(え?それ以上なれないって?)そんで、最初は、「日本のバカモノ達」シリーズと書いた。

 

が、途中で変わって、「わけぇもの達」に。何でかっていうと、私が出会う若者達は、みーんな、なんらかの形で、シェアエコノミーに関わってるんだよね。で、その仕組みや、コンセプトを、誰よりも体や直感でわかってる。そんな気がする。だから、彼らの動きは、決して、自分だけが儲けるというのがモチベーションになってない。わける=シェアで、わけぇもの。ちょい、苦しいか。許せ。

 

そんなシェアエコノミー症候群のわけぇものシリーズ、やっぱりトップバッターは、この人。

 

るってぃ。本名、山口塁。

 

 日本では、Airbnb(こっちでは英語読みして、エアービーエンビー)を、「エアビ」と省略して言う人が多く、「何、それ?エアロビのお姉さんみたい」なので、私は、自分で話す時は使いません。でも、るってぃを枕詞つきで呼ぶには、「エアビのるってぃ」が便利。そのくらい、今、彼は、Airbnb業界で、だんだん名前が売れてきてて、もうあっちこっちで暴れてる模様。

 

 最近、発見した暴れている様子、その一。

 これ、ちょうど、私がタイに行ってきたばかりで、タイでゲストハウスしてる友達も使ってるサイトがアゴダだったので、アゴダのことを知らなかった私にはタイムリーな記事。ってことで、しっかり宣伝してるじゃんよぉ!にくいねー、あんちゃん。

 注:このチャラさは、本人に会ってもそのまんま。演出っぽくしてるけど、そのまんま。

 

 るってぃは、Airbnbのサイトを、知り合いと立ち上げ、Airbnbのブログを書いてる。私は、5年前に、Airbnbを始めて、なかなか日本で広がっていかないので、「海外のAirbnbの情報を日本語で紹介したり、仲介業するサイトとかがあればいいのに」と思っているところで、るってぃのやってるエアログというのを探し当てた。まだ、その時は、情報量も少なくて、るってぃのキャラも表に出てなかったけど、6月から参加した八木仁平くんという若いにーちゃんのやってる「ブログカレッジ」というのに入ってみたら、そこにるってぃがいた。

 

 「あ、あのサイトやってる子かも!」

 

 そのブログカレッジには、すでに、自分のブログを持っていて、プロブロガーを目指す若者もたくさんいて、初心者もたくさんいて、でも、見渡しても、私のようなオバハンはほとんどいなくて、発言していいものかどうか、どういうキャラでいけばいいのか、戸惑ううちに、日が過ぎていき、ほとんど幽霊状態の中で、るってぃと、あと数名のブロガーには、ちょっと繋がることが出来るかもと思いつつ、見ていたところ、るってぃが、ロサンゼルスで開催されるAirbnbのコンベンションに来ることがわかった。

 

 しかも、それ、クラウドファンディングで、資金集めてるし。笑

 やるじゃん、るってぃ。

 

 その前に、君、北海道の夕張かどっかに行って、7万円入った財布落としたのも、クラウドファンディングで、穴埋めしてたよね? ホント。名前をノリでつけられただけあって、ノリがいい。

 

 でもね、るってぃの偉いとこは、Airbnbとか、ブログをやってるだけあるなあと思うのだけど、それをね、ちゃんとシェアしてるとこなんだよ!

rutty07.com

 

そんなノリだけのようなるってぃだけど、会ってみたいなあって思ったのは、

彼の個人ブログのプロフィールを読んだ時。

 

これがなかなか読ませるんだなー。

rutty07.com

               ↑

        読む時間のある人は読んでね!

 

知ってる人は知ってるけど、私は、何故か昔からダンスに縁があって、ダンスを見るのが大好き!だから、このるってぃのブログの、ダンスの部分で、3回くらいもらい泣きしました、はい。

 

プロフィール、ごくストレートな表現。

こんなふうに、行動をしていくことが出来るのも、やっぱり、自分に正直なんだなと思う。自分のことを大切にしてないと、こういう行動ってなかなか出来ないから。

 

これ読んで、自分のブログも、プロフィールをちゃんと書かなくちゃなあと思って、まだ書いてないんだけど。(ダメじゃん!) 自分史アドバイザーという資格をいただいているのに、恥ずかしい話でございます。

 

小さい時の様子とか、お母さんとの会話とか、るってぃは、ホントにのびのび育ったんだね。 

当たり前のように、地方で育った男の子が、成長していく様子が読み取れて、いいんです。

るってぃの成長に従って、思考の流れや世界観が変わっていく。

それは、ダンスに対しての気持ちや行動もだし、ニューヨークのダンス留学から戻ってきて、日本で、Airbnbを始めてからも同じだ。

 

るってぃは、一緒にエアログを立ち上げた相棒Airbnbを楽しんでやりながら、いろんなことに関わり始める。

 

おっと、その前に、Airbnbって何って人も、多分いるかもなので、これも、エアログからの記事を参考にしてもらおう。

airlog.jp

 

 偏差値35の高校生じゃなくても、もしかしたら、トランプの支持者の中にも、わからない人、いっぱいいると思うよ~。

 

 大統領選、このるってぃの紹介記事と関係なさそうで、実は、ここにAirbnbが出てくるところから、ちょっと関連づけることが出来る。

 

 Airbnbは、11月から、Airbnbのホストに向けて、差別を撤廃しようという呼びかけをしている。それは、人種差別も含めてね。今回の大統領選で、焦点になったことのひとつが、移民の問題だったんだけど、Airbnbのスタンスって、中東やメキシコ人たちを差別するトランプとは、相反するものだったんだよね。

 

 実はるってぃ、明日からロサンゼルス入り!うちに二泊の予定です!

 るってぃと話してみたい人、ぜひ、連絡してください!

 Airbnbを始めたいとか、利用したいという人も!

 

 チャラそうだけど、根がまじめで、知らないとこで、いっぱい努力してるなあ、見習いたいとこがたくさんある、日本のわけぇもの!

 

 るってぃ、待ってるよー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞑想ダンスと子泣き爺

感情は味わうためにある@恐怖の一日

 

 今日、Facebookと、LAの日本コミュニティのローカル情報サイト「びびなび」に、9月3日の自分史セミナーの告知を出した。なかなか手がつけられなくて、のびのびになっていたのを、エイヤッ!と片付けたので、「スッキリー!」のはずが、スッキリどころか。。。

 

コワイ!

 

 な、何が?

 

 突然、襲ってきた自分の感情に戸惑う、乙女のフリするアラフィフひとり。

 

 山口百恵が歌いだす。

 怖いわ、怖いわ、こわぁいわー♪

 さすが、出てくるフレーズが70年代。

 

 セミナーやること自体がコワイのかなぁ?それとも集客出来なかったらどうしようっていうコワサなのかなぁ?と考えながら、別の仕事のやり取りをネットでする。

 

 今日は、朝のベッドメイキング以外は、デスクワークという珍しい日。

 基本、肉体労働者の私には、最近、デスクワークを、如何に健全にこなすかが課題。

 

じっと座っていると、「コワイ」は、まるで子泣き爺のように、背中に張り付いて離れない。

 

 重いな、爺。

 

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 drawn by Shigeru Mizuki

 

 何がコワイのかわからないまま、日は沈む。

 

 今年の夏は、何故か短期のゲストが多く、ほぼフルタイムでAirbnbチャノマハウスの女将業の毎日。今日の最後のゲストがなかなか来ないので、チェックインのイストラクションだけメッセージで送って、雅代さんのダンスのクラスに行く。もちろん、子泣き爺も一緒である。

 

 レドンドビーチまで、PCHを車で10分。

 月曜日の夜、8時15分から、ハモサビーチで、雅代さんが教えるダンスクラス。今日は、雅代さんのダンス友達がインストラクター。でも、基本は一緒の踊る瞑想。とてもステキな場所で、リラックスして踊るには、最適のスタジオ。

 

 到着すると、雅代さんが、いつもの笑顔でハグしてくれる。子泣き爺は、この時は、少し身を潜める。

 まずは、横になって、静かに流れてくる音楽と一緒に、インストラクターの言葉に耳を傾けながら、自分の体の声にも、五感を澄ましてみる。ヨガもそうだけど、このインストラクターの英語を聞く練習って、とても勉強になるんだよ。耳障りのよい英語の単語と、催眠術のような言葉のセセラギ。

 

 だんだん、気分が瞑想モードになってきたところで、

 

 来たよ。

 

 ほら、こいつだ。

 

 ヒタヒタと、「怖い」が。

 

 (この時点で、コワイは、「恐い」じゃなくて、「怖い」と判明)

 

 気づかれないように、うつ伏せになって、子泣き爺を、レスリングのように、押さえ込む。

 「おい、何で、ここにいるんだよッ!」とか、心でつぶやきながら、この「怖い」感情を観察してみる。

 

 しばらく、黙って、観察していると、面白いことに気がついた。

 

 ねえ、この怖いって感情、久しぶりじゃない?

 

 そうそう、この感じ、しばらくなかったよねー?

 

 このジワジワと来る感じ、懐かしいかもぉ~。

 

 まるで、双子の姉妹が、心の観客席にいるみたいに、会話が続く。

 双子の姉妹は、淡い色のお揃いのワンピースを着て、私の中の「怖い」を観察している。 

 二人の腕の中には、フレーバーの違うポテトチップスが座っていて、時々、お互いのチップの袋に手を突っ込みあっている。今日の「感情劇場」の出来上がりである。

   (今度、時間のある時に、双子の姉妹、「コワイ」観察会のイラスト描こう)

 

 子泣き爺が、その双子に気がついて、肩越しに振り返る。

 双子の姉妹が、子泣き爺に、観客席から手を振っている。

 「久しぶり~」みたいな感じで。

 

 人生とは、それを感じる人間にとっては悲劇だが、

 考える人間にとっては、喜劇である。

 

 と、フランスのモラリスト、ラ・ブリュリエールが言ったそうな。

 小学生の頃から愛読していた名言集にも載っていた。

 

 こうして、感情を舞台に乗せて、観察者を作ると、人生は、かなり喜劇になる。

 私の場合、その劇場に登場する人物が、アニメや漫画のキャラクターになるところがミソであるが、彼らのおかげで、人生、かなり乗り越えられてきてる。

 

 今日は、子泣き爺なんだぁ~。

 

 ちょっと得した気分になっちゃうわ。

 

 いやーん、水木先生思い出しちゃう (涙)

 

 会いたかったわ、お亡くなりになる前に、水木センセ。

 

 心の劇場、二人だけの観客、双子の姉妹は、子泣き爺に萌えている。

 

 名言といえば、今日のHisty通信に、確か、恐怖についての名言があったような。。。

 

 今回、私がアドバイザー認定講座を受けるきっかけになった、自分史活用推進協議会の創設者の高橋さんがひっそり運営している「Histy」(ヒスティと読みます。音からしてひっそり感が漂う)の「Histy通信」。全く、私は利用していないのに、未だに解除せずに読んでいるのは、このメルマガのコンテンツである、今日の名言が、時々、目に留まるからである。

 

 あった。

 今日の名言に、こんなことが書いてあった。

 

 「恐怖と勇気がどんなに近くに共存しているかは、敵に向かって突進する者が一番よく知っているであろう。」ークリスティアン・モルゲンシュテルン(詩人・著作家)

 

 そうだ、これは挑戦する怖さなのだわ。

 

 コワイ、放置プレイ決定。

 

 怖がってる自分っていうのは、勇気のある証拠。

 

 そう考えると、これまでの人生で、この「コワイ」を随分味方につけてきた。

 

鉄と土と川と海と、ひたすら続く道の冒険。 

 小学生の時、ひとりで初めて汽車(国鉄時代。電車とは誰も呼ばなかった時代)に乗って大畠あたりまで行った。(初キセル!同じ切符で、改札出ずに、行って帰ってきた!)

 

 ドキドキ・・・ハラハラ・・・

 

 弟と、近所のあっこちゃんを連れて、岩国まで子供だけで出る。

 小学1年か2年の時。田舎の子にしては、上出来な冒険。

 が、間違って錦帯橋周りに乗ってしまい、計算していた運賃よりずっと高くついた。

 お姉ちゃん、バス代足りないかもしれなくて、ハラハラの巻だった。

 

 藤仙峡へ、近所の聖子とヒロくんと登る。

 この間、40年ぶりくらいに聖子に会ったら、あの日、実は捜索願いが出されていたという。うちの親は全然心配してなかったと記憶する。帰り道、にわか雨が降ってきて、基地の外人が登ってきて、叫びながら逃げた。何故、逃げる?笑

 

 道は未知。そして無限に続く。と信じて走り出した頃。

 大島まで自転車でひとりで行く。途中でパンクしたり、迷子になったらどうするんだ!と考えたかどうかは不明だが、海があるから大丈夫!と、自転車をひたすら漕いだ。

 

 山は深い。どこまでも深い。道がない分、もっと深いを知る。

 裏山の頂上近くまで登る。尾根を初めて歩く。この時は、兄ちゃんたちと一緒だったかもしれないが、多分、冒険好きは、この小さい頃の山歩きに源がある。

 

 という、田舎の子らしい小学生の冒険時代の後、中学からは、

 

 米軍基地に、兵隊をひっかけて入る。世界への扉。

 5月5日のフレンドシップデー以外に、基地に入ろうと思うと、米軍の兵隊と仲良くなり、中に入るという手があった。後に、米軍のランクによって、ゲートでの手続きがいらないということも発覚し、兵隊を見分けることを覚える。911や最近のテロの後では、すでに通用しない手である。ちなみに、県外や市外から兵隊目当てに来る女の子たちと違い、私は、基地に入ることだけが目的だったので、自分を女の子だと思っていなかったこの時代、勘違いした兵隊に、残念な思いをさせたことも何度かあった。

 が、この時代に、英語に対する壁がなくなっていったのは確かだ。ある日、よく遊んでいた兵隊二人が、私のジョークで笑っている時に言った。

 「日本の女の子と一緒にいる時、つたない日本語と英語で何とか笑わせようとするのは、俺らの方なのに、ヒロミといると、俺らが笑ってる。変だ、こいつ!」と言われたことで調子に乗って、しゃべるようになった。

 

 夜の川下(米軍基地の周辺)の酒場に出入りする。店の人と仲良くなる。どこでもドア。

 ある日、中学のセーラー服で、飲み屋のカウンターに座っている自分を発見する。

 

 傷痍兵の車椅子のおじちゃんと仲良くなる。学校の外の面白さ。

 

  

 

 この辺でも、「コワイ」はあった。未知との遭遇は、いつも危険な匂いがする。

 

 言葉が道を作る。

 英語を話すのも、そのひとつだったかも。

 黒人とか、人種の違う人たちと話すことも「コワイ」ことだった。

 でも、そのコワイは、経験を通して越えるべき「コワイ」だということを、

 多分、度重なるコワイ経験の中で知った。コワイを理由に避けて通ってはいけない。

 

 その後も、イベントやったり、いろんなことをして、思い切り失敗したりもして、

 過去の失敗からの「コワイ」の記憶のせいで、挑戦することが出来なくなったこともある。

 

 今だって、まだまだ自分にブレーキかけてることがあるに違いない。

 

 今回、この自分史セミナーをやると決めたことで、この「コワイ」感覚、

 思い出せてよかった。

 

 さて、感情劇場が妄想モードで展開する中、スタジオは 

 

 踊る瞑想の音楽は、だんだん、激しくなっていく。

 

 いつの間にか、私は、子泣き爺を振り落とし、隠れている子泣き爺を引っ張り出し、

 「コワイ」と一緒にフロアを飛び跳ねる。

 

 ああ、コワイ。本当にコワイ。

 久しぶりに会えてよかった。

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これ、高野文子さんの「おともだち」からですが、このバージョンで、子泣き爺を描きたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日もバカでよかったと思って床につく。

 賢く生きようとすることに、飽きてしまった人たちにとっては、人生は天国に近い。

自分が今日もバカな奴だったことを、祝いながら床につく愉快さ。

明日も、バカな一日でありますように。